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ダガヤサンドウを“日本版のモンマルトルの丘”に! 2020年の先を見据えた商店街の想いとは

まちを支えるキーパーソンにインタビュー!

ダガヤサンドウに関わる様々の人々へのインタビューを通じて、まちの魅力を掘り下げる連載企画!第2回目となる今回は、千駄ヶ谷大通り商店街振興組合の理事を務め、商店街の取りまとめや催しの運営など、さまざまな面でダガヤサンドウを支えている岡﨑千治さんにお話を伺いました。

ダガヤサンドウ歴18年!まちの魅力は「バランス感覚」

―この度はよろしくお願いします!早速ですが、岡﨑さんの“ダガヤサンドウ歴”を教えてください。
「2001年から千駄ヶ谷に住んでいるので、ダガヤサンドウ歴でいうと約18年ですね」

―長い間ダガヤサンドウを見つめてきた岡﨑さんが思う、このまちの魅力は何でしょうか。
「このまちの魅力を一言で表すと、“バランス感覚”があるところですね。国立能楽堂や将棋会館、鳩森八幡神社といった文化的な施設やスポットが点在している一方で、若者に人気のアパレルショップやカフェといった新しいコンテンツも豊富です。

千駄ヶ谷駅前には津田塾大学があり、学術といった側面から見ても充実しています。加えて、スポーツ関連施設も充実しているのでスポーツ観戦や体を動かすのにもピッタリ。他のまちと比べても、文化・芸術、スポーツ、ファッションといった様々な要素のバランスがうまく取れていると思いますね。

ちなみにダガヤサンドウが位置するエリアは、昔から三方が緑に囲まれていて、商業圏が南にしか開けていなかったそうです。それで古くからの文化・芸術や風習が守られてきました。いい意味で、都会の流れから抜け落ちたまち、とも言えるかも知れませんね」

クリエイティブに働けるまち、ダガヤサンドウ

―“働く”という視点から見ると、このまちにはどんな特徴がありますか。
「実は、クリエイティブ系の会社や団体の拠点が多いのもダガヤサンドウの特徴のひとつなんです。デザインやアパレル系の会社のほか、映画の製作委員会の拠点も結構あるんですよ。

このエリア一帯は、クリエイティブに働くにはもってこいの環境なんですよね。オフィスから出れば、緑がたくさんあるのでリフレッシュもできる。程よく飲食店もありますし、静かに落ち着いて仕事が出来る環境だと思います。

新宿御苑の緑の中で仕事をされている方も見かけますよ(笑)。これだけ空が抜けている場所で仕事ができるエリアは、都内では中々無いでしょうね」

「本当に大事なのは、2020年の向こう側」

「外国人居住率が高いのもダガヤサンドウの特徴のひとつです。千駄ヶ谷4丁目に至っては、全体の約18%が外国人世帯。これは、外国人居住率が高いとされる広尾エリアを上回る数字です。
それに加えて、2020年に向けて世界中から多くの方々がこのエリアにいらっしゃるので、飲食店のメニューや駅構内の英語表記対応など、まち全体でグローバル対応を進めています。

ただ、私達は2020年がゴールだとは考えていません。本当に大事なのは“2020年の向こう側”。新宿でも渋谷でも無く、ダガヤサンドウだからこそ出来ることを考えていくことが重要です。

千駄ヶ谷大通り商店街振興組合・理事長の牛久保英昭と自分は、このまちを“日本版のモンマルトルの丘※”にしたいと思っています。さまざまなスキルを持った人たちが集まり、そこから新しい文化を発信するまち。若いスタートアップやクリエイティブ系の方々が集まり、新しい価値を生み出すまちにしていきたいですね」

インタビューの最後に、ダガヤサンドウを「未知の可能性を秘めたまち」と表現した岡﨑さん。ダガヤサンドウの未来を楽しげに語るその目には、確かに2020年の向こう側の景色が映っていました。

※モンマルトルの丘
19世紀末にかけて、芸術家、音楽家、作家といった多様なジャンルのアーティストたちが移り住み、娯楽文化の発信地となったフランス・パリ郊外に位置するエリア。